「人としてあり得ない」
静岡県で起きた“バス置き去り”事件に対し、落語家・立川志らくは幼稚園の対応を厳しく非難した。9月13日扶桑の「ひるおび」(TBS系)でのことだ。
9月5日、同県牧之原市の認定子ども園では、増田立義理事長兼園長が運転する通園バスに3歳の女児を置き去りにしてしまい、死亡させる事件が発生。園長は、臨時の3人の運転手に代行を断られ、自ら運転を担当したが、全ての園児が降車したかどうかを確認していなかったことが発覚した。
全国で被害が相次ぐ園児のバス置き去り騒動だが、2度と悲劇を繰り返すことのないよう、今回の事件とは別の幼稚園では続々と園児にクラクションを鳴らす訓練を実施。もしもの場合に救助を求めるための策として効果が見込まれる一方、志らくは「先生たちが助けてくれないなら、自分の命は自分で守れってことなんだろうけど、どうしてもやっぱり納得できないのは、先生たちの訓練をすべきなんですよ」と、そもそもクラクションを使うようなシチュエーションになってはいけないと語った。
また、一般的な幼稚園教諭の多忙さや給料の低さには同情しつつ「でも、(バスから全員降りたかどうかを)見りゃいいだけの話。そんなことは別に大変じゃない。そんなことができないような人たちに子どもの命を守らせるのなら、そんな仕事に就かせたらいけない」と主張。続けて、「先生云々じゃない。人間として最低限のこと。人様の子どもの命を預かって、『誰も残っていない』って見るだけのこと」とすると、同様の置き去り事件が後を絶たない現状に「先生しっかりしてくれよ」「すぐお辞めになっていただきたい」「人してあり得ない」などと批判した。
「事件のあったこども園については、園児の死亡事件を起こしたにもかかわらず、増田立義園長が会見中、時折、苛立ちや笑みをこぼすような場面や、死亡女児の名前を数回にわたって言い間違えた点も大きな非難を浴びています。会見終盤には締めくくりの挨拶で『これからも私たちはいろんなことで未熟な点がありますが、ぜひ皆様方のご協力によりまして、いい園を、あるいは僕がいなくなったら、さらによくなるように』と述べたところ、園の存続すら決まっていないとの指摘が入り、『そっか、廃園になるかもしれないね(笑)』とまるで他人事。
そうした背景もあり、志らくの強い非難の言葉にも、世間からは『しっかりしてくれと、私も思います』『給料安いからそこまで責任持てないっていう考えの人は本当に辞めたほうがいい』『環境がいつまで経っても改善されない以上、この立川氏のような口調で厳しく追及していくのも残念ながら一つの選択肢なのではと考えてしまいます』と同調する人が多かったです」(テレビ誌ライター)
なお、増田園長は9月7日に同園に辞表を提出し、8日付で辞任。こうした悲劇が再び起こることのないよう、全国で安全管理を徹底してほしいところである。
(木村慎吾)