放送中のドラマ「シッコウ!!~犬と私と執行官~」(テレビ朝日系)で伊藤沙莉演じる主人公・吉野ひかりを「執行補助者」として導く執行官・小原樹を好演中の織田裕二。連ドラで主役以外のポジションを演じることが20年ぶりだという織田だが、伊藤演じるひかりを支える小原として、時にはコミカルに口論したり、時にはシリアスに人生を語り合ったりと、役者として脇を固める技量の高さに改めて感心する声があがっている。
それと同時に、あの人気脚本家との確執を残念がる声もあがっているようだ。
「それは三谷幸喜との確執のことです。織田は1991年放送の『東京ラブストーリー』(フジテレビ系)で演じたカンチこと永尾完治役で大ブレイク。『月9』と呼ばれ、“フジテレビの月曜夜9時枠の恋愛ドラマはおもしろい”というイメージを定着させたのがこの『東ラブ』だったため、フジは織田のことを異常なほど大事に扱うようになったのだとか。一方、93年放送の『振り返れば奴がいる』(フジ系)で初めてゴールデンタイムの連ドラ脚本を担当したものの、当時はまだ駆け出しの脚本家だった三谷は、自身が書いた脚本が現場でどんどん変更されることにショックを受けたそうです。特に最終回で織田演じる司馬医師が西村雅彦(現・まさ彦)演じる平賀元主任医師に刺されるというシーンは、自身の意図とはまったく違ったため、その経験から97年公開の映画『ラヂオの時間』の脚本を執筆したほど。ラジオドラマでシナリオが採用された主婦が、人気女優らによりシナリオがどんどん変更されていき、そのことにブチ切れるというストーリーは、当時の三谷が織田にブチ切れることが許されなかった現実があるからこその内容と言われています」(芸能ライター)
シリアスもコミカルも、主役もバイプレーヤーもイケる役者となった織田。だが、三谷作品に出演することが今後おそらくありえないとされていることには、残念がる声もあがっているのだそうだ。