なぜその名前を選ぶのか…。驚く視聴者も少なくないようだ。
12月1日放送のNHK連続テレビ小説「ブギウギ」第45回では、ヒロインのスズ子(趣里)が自身のバンド「福来スズ子とその楽団」を結成。梅丸楽劇団でお世話になっていたバンマスの一井(陰山泰)をスカウトする場面で幕を閉じた。
次週予告ではピアノ担当の二村としてえなりかずきが出演することも明かされ、視聴者が沸くことに。一方で「大空の弟」という次週タイトルに不穏な展開が暗示されており、顔を曇らせる視聴者もいたようだ。
そんななか、NHKでは番組公式サイトにて人物相関図の第4弾を公開。スズ子のバンドに加えて、今後彼女の人生に大きく影響することになる「村山興業」の関係者も紹介されている。
「村山興業のモデルとなっているのは、かの吉本興業です。今ではお笑いのイメージが強い同社ですが、当時はジャズやダンス主体のショーを企画する興行会社としての側面も強く、スズ子のモデルである笠置シヅ子の興行も担っていました。笠置が吉本穎右氏と知り合って恋仲になったのも、吉本興業に関わったことがきっかけです」(芸能ライター)
村山興業にはスズ子の楽団でマネージャー候補となる山下達夫なる人物も在籍。その山下を演じる近藤芳正は、2021年後期の朝ドラ「カムカムエヴリバディ」にて、ジャズ喫茶「ナイト・アンド・デイ」のマスターだった木暮洋輔を演じていたことでもおなじみだ。
近藤の再登場に沸く朝ドラファンも多く、今回もジャズに関わりのある役柄という点でも視聴者の期待は小さくないだろう。だが一方で、その役名に違和感を感じる向きも少なくないのである。
「山下達夫という名前を聞くと、アーティストの山下達郎のオマージュと考えてしまうところ。音楽に関わる物語ゆえに音楽業界の大物である山下の名前をモチーフとするのは十分にあり得そうな話です。ただ『ブギウギ』に、作曲家の羽鳥善一役で草彅剛が出演していることを鑑みれば、この役名はいかがなものかと訝る声が出るのも無理はないでしょう」(前出・芸能ライター)
山下達郎を巡っては、旧ジャニーズ事務所に関する騒動が記憶に新しい。ジャニーズグループに数多くの楽曲を提供しており、旧ジャニーズ事務所との関係性が深いと言われていた山下氏は、自身のラジオ番組でも同社を擁護するような発言を繰り出し、世間の批判を浴びていたものだ。
その山下をリスペクトしていると思しき役名を、よもや“辞めジャニ”の草彅が主要な役柄で出演する朝ドラで使うとは…。さすがに思慮が足りないのではという批判の声があがるのも無理のないところではないだろうか。