SDGs達成に挑戦する若手女性起業家考案のビジネスアイデアに注目!
環境問題、貧困、教育格差などが世界的に問題になっている中、多くの団体やリーダーが2030年のSDGsの目標達成を目指しています。そうした中、若手起業家の新しいアイデアには大きな期待がかかっています。先日は、こんなビジネスアイデアが話題になりました。
2025年11月20日、アジア・太平洋地域の若者社会起業家を支援するYouth Co:Lab(ユース・コーラボ)が、今年で7回目を迎えるSDGs達成に挑戦する若手起業家がビジネスアイデアを競うコンテスト『Youth Co:Labソーシャル・イノベーション・チャレンジ 日本大会2025』の歴代受賞者の中からグランプリ決めるイベントを都内で開催しました。
国内外から集まった17組の歴代受賞者の中から選ばれた7組が登壇し、ビジネスアイデアと進捗をスピーチ。その中から、SDGsに根ざした事業の発展性、社会的インパクト、革新性を中心に評価され、「世界中の学校とオンラインでつなぎ、誰もが教育を受けられ、戦争のない平和で多様な世界の実現」のアイデアを発表したWith The Worldの五十嵐駿太さんが最優秀賞を受賞しました。
その他、女性起業家のアイデアも際立っており、中でも次の2人のビジネスアイデアや取り組みが注目を集めたそう。詳しくみていきましょう。
YOMYの安田莉子さんによるアイデアが、絵本と対話で“伝える力”を育むオンラインスクール「YOMY!」。3~9歳の子どもを対象にしています。問いかけを通した「ダイアロジック・リーディング(対話型読み聞かせ)」を軸に、“自分の言葉で語れる子”を育てる次世代型EdTechサービスなんだとか。
日本の子どもは自己表現力・積極性・自己決定力が先進国で最下位水準(内閣府 2018・2024)という現実があり、安田さんのアイデアはこの課題にアプローチしたものです。絵本を読みながら、「どうして?」「自分が主人公ならどうする?」といった問いかけを行い、対話的に進めるレッスンによって読解力、共感力、語彙力・表現力がアップするそう。子どもたちからは「伝えるって楽しい!」という声が多数あり、「成功体験が好き」と自信につながっているそうですよ。
このアイデアは「CVC賞」を受賞。シーヴィーシー・アジア・パシフィック・ジャパン(CVC)インベストメント ・ディレクターの礒貝みずきさんは、「教育格差やジェンダー、働く親の両立支援といった複合的な社会課題に、1つのビジネスで取り組んでいる点を高く評価。とくに、子どもの表現力・コミュニケーション力を育む教育サービスが、家庭や社会全体の変化にもつながる点を評価した」とコメントを寄せました。
Social Innovation Japan代表理事であるMariko McTier(まりこ・まくてぃあ)さんのビジネスアイデアが、「給水」から始まる未来づくりです。日本初の無料給水アプリ「mymizu」は、「給水」を起点にペットボトル削減・環境保全・行動変容を実現する共創型プラットフォーム。アプリ上では無料で給水できる場所が表示されるので、誰でも気軽にマイボトルに給水できます。現在、世界50ヵ国・20万件の給水スポットを掲載する世界最大級の給水アプリへ成長しているそう。
このアイデアは「AWS女性社会起業家賞」を受賞。その評価ポイントとして、アマゾン ウェブ サービス ジャパン(AWS)の公共政策シニアマネージャーである藤波恒一さんは、「シンプルな『マイボトル+給水』というアイデアをテクノロジーで大きな社会変革につなげた点を高く評価。『水がどこで手に入るか分からない』という障壁を解消し、行動変容を起こした優れた社会的ソリューション」などと述べました。
日本には若き優れた女性起業家が確かに存在していますね。みなさんもぜひ、自分のアイデアを形にして社会貢献を目指してみてはいかがでしょうか。
