スポーツ紙や映画雑誌などに掲載される、今をときめく若手人気女優のインタビュー記事といえば、ファンにとっては興味深い代物だが、実情はいろいろと面倒なこともあるようで‥‥。映画ライターが苦笑まじりにこう語る。
「ベテランになれば“過去のこと”としてそれなりに面白いエピソードを話してくれるんですけど、旬の若手女優さんに関しては、マネージャーさんなど周囲の助言もあって守りに入るというか、当たり障りのない話しかしない。そもそも、人気若手女優をインタビューする機会なんて主演する映画やドラマの宣伝のタイミングくらいしかなく、作品の話が9割以上を占める形になりますからね。中には、こちらの質問に対して『そうですね』『そんなことはないですけど』の2フレーズしか話さない女優さんもいるくらいです」
実際には、女優本人の発言よりもマネージャーとの“打ち合わせ”によって構成されるインタビュー記事も多いという。
そんな人気若手女優たちの中でも、意外にもインタビュアーから評判がよいのが菜々緒だとか。
「菜々緒さんといえば、『生意気そう』とか、『調子に乗っている』など一部でアンチファンからやり玉に挙げられることもありますが、彼女はとにかく頭がいい。世間から自分がどういうイメージで見られているのかを熟知したうえで、優等生的な発言だけでなく、わざと読者を挑発するような過激発言をしてみたり、きちんと“ヒキ”があるような受け答えをしてくれるから記事にしやすいんですよ」(前出・映画ライター)
レースクイーンからモデル、そして女優へと進化を遂げた背景には、類まれなる自己プロデュース能力があったようだ。
(しおさわ かつつね)