コミックの人気があればあるほど、実写化には期待の声以上に不安の声がつきまとうもの。だが、原作ファンの頭ごなしの誹謗中傷に、純粋に映画を楽しみにしている人たちが心を痛めているとしたら少々問題だ。
話題作が目白押しのこの夏の映画業界。中でも、伝説的人気コミックの実写化ということで制作発表時から話題を独占しているのが、1987年に「少年ジャンプ」で連載が始まり、世代を問わず日本中にファンのいる「ジョジョの奇妙な冒険」(荒木飛呂彦作)。ジョジョを語るだけで夜が明かせるという信者も多い作品だけに、8月4日に公開される待望の実写版「ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 第一章」が注目を浴びるのは当然。ところが、原作ファンの妙な熱量が悪い方向へ転んでいる。
「まだ完成もしていない今作への誹謗中傷が止まりません。なかでも怒りの矛先を向けられているのが、主演の人気イケメン俳優・山崎賢人。予告がアップされるたびに“まったく合わない”“ミスキャストだ”“製作サイドは何を考えているんだ”と頭ごなしの否定ばかり。しかし、そのくらいはコミック人気の裏返し。同じような被害に遭ってきた映画もあります。
ところが『ジョジョ』の場合はちょっと行き過ぎ。予告動画に口に出せないような暴言が書き込まれたり、映画ポスターのプレゼント企画の告知があれば、ポスターの山崎の顔やタイトルに落書きなどをしてリツイートする悪質ユーザーがいたり、女性ファンが単純に“映画が楽しみです”と書き込めば、『どうせ原作読んでないだろ』と何度もしつこく絡んでいったり、ちょっとした暴徒化状態。怖くて泣いたという女性ファンもいるようです。
これには関係者はもちろん、作者の荒木氏も困惑しているとのこと。原作ファンはまるで勝手に実写化されたかのように誹謗中傷をし続けていますが、どうやら荒木氏は今作にかなり期待を寄せているらしいですからね」(映画誌ライター)
批判するのは映画を観てからでも遅くないはずだが、今作をネット検索すると、確かに出てくるのはネガティブキャンペーンばかり。こんな状況で実写版が大コケすれば、恥ずかしいのは原作ファンも同じだと思うのだが‥‥。
(水谷とおる)
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