第1週は20.3%だった平均視聴率が、第10週(11月30日-12月5日)で25.2%を記録するなど、尻上がりに数字を上げていったNHK朝の連続テレビ小説「あさが来た」。それに引っ張られる形で注目を集め始めているのが、AKB48が歌う同ドラマの主題歌「365日の紙飛行機」だ。
なんでも、11月16日に発売された同楽曲の楽譜に対して全国から注文が殺到し、発売から1週間で増刷。さらに12月に入っても再び増刷されるなど、予想をはるかに上回るハイペースで売り上げを伸ばしているようだ。また、CDも中高年世代から問い合わせが増えたようで、どうやら全世代的なヒットとなっているようだ。
「残念なのは、同楽曲は9日発売の42thシングル『唇にBe My Baby』のカップリング曲として収録されているということです。当然、AKBに関心がない世代の人たちは人気の朝ドラ主題歌なのだから表題曲としてリリースされると思っているでしょうし、カップリング扱いではどのCDに『365日~』が収録されているのかわからないから問い合わせが多いとも言えます。レコード会社は急きょ新たな巻き帯を製作中で、朝ドラ仕様の帯を年内をめどに作っているようですね」(アイドル誌記者)
実際に「365日~」は、キャッチーな振り付け効果もあって人気を博した「恋するフォーチュンクッキー」(13年)に匹敵する代表曲であると評価が高い。
「今回『365日~』を気に入った人たち全員がAKBファンになるわけではないが、今まで見向きもしなかった人たちが彼女たちを認識するきっかけになったのは事実。来たるNHK紅白歌合戦でも同楽曲を歌唱することが濃厚と見られていますが、来春に卒業予定の高橋みなみが初センターを務めた『唇にBe My Baby』などの楽曲とメドレーで披露する可能性も高いとメディアは見ています。ですが、朝ドラファンからは『365日~』をフルコーラスで聞きたいという要望は非常に多いようですね」(テレビ誌編集者)
その年のヒット曲が少ないと揶揄されて久しい紅白歌合戦。そんななか、確実に若年層にもシニア層に浸透している楽曲を大切にできるか否か、NHKからの曲目発表が待たれるばかりだ。
(石田安竹)