ジャニーズ事務所に入所して31年の大ベテラン、木村拓哉。16年の大みそかにSMAPは解散したが、木村については翌17年から年1ペースで主演映画が封切られており、仕事は好調だ。17年は「無限の住人」、今年は嵐・二宮和也との初W主演作「検察側の罪人」が公開。19年1月18日には、刑事役を初めて演じる「マスカレード・ホテル」が控える。
今では日本アカデミー賞受賞俳優の後輩、V6・岡田准一や二宮と肩を並べる銀幕スターだが、10代のころはジャニー喜多川社長からしょっちゅう怒られていたという。ジャニーズ事情に詳しいアイドル誌の記者に話を聞いた。
「あの当時、木村に対するジャニーさんの口癖は、『YOU、むちゃくちゃだよ! 信じられない!』でした。91年にSMAPがデビューしてからの数年は、ジャニーさんも必死だったため、灰皿を飛ばして怒鳴ることも当たり前。そのころでしょうか、木村が勝手に髪を染めてくると、頭を押さえつけて黒いスプレーを吹き付けたこともあるそうです」
当時、責任感がなさすぎた木村を叱りつけたのは、ジャニー社長だけではなかった。ジャニーズJr.のあいだでは「鬼コーチ」と呼ばれていたダンスレッスンのインストラクターも、キムタクを怒鳴りつけている。
「その日は『NHK紅白歌合戦』のリハ。水をガブガブ飲むわけにいかないと思った木村は、ガムを噛んで喉の渇きをまぎらわそうとしたそうです。彼にとってはそれが最善策だったんですが、10代の少年がガムを噛む姿は行儀が悪い。ダンスの先生は『おい、ヤル気ないんだったら帰れ!』と怒鳴った。それを木村は“これは帰るパターンだ”と解釈して、ホントに帰っちゃったんです。そのときもやっぱりジャニーさんは、『YOU、むちゃくちゃだよ!』と嘆いたとか」(前出・アイドル誌記者)
ジャニー社長も頭を抱えた、10代の木村のはっちゃけぶり。そんな木村がタレントとしての自覚を抱くようになったのは、バレエ専門ショップの「チャコット」で初めてダンスシューズを買ったときだという。
出来の悪い子ほどかわいいというが、ジャニー社長にとってSMAPは“我が子”だったに違いない。
(北村ともこ)