滝沢秀明が18年大みそかのジャニーズカウントダウンコンサートで、およそ23年にわたる芸能生活に幕を下ろした。ところが、最後の主演作となる連続ドラマ「孤高のメス」(WOWOW)は、1月13日にスタートしたばかり。LINEの年賀スタンプアンバサダーに就任していたため、特別テレビCMは年始の1月2日までオンエアされていた。“元ジャニーズの貴公子”がテレビから完全に消えるのは、ドラマ終了後の2月下旬となりそうだ。
滝沢といえば、50年以上にわたるジャニーズ事務所の歴史でも、群を抜くトップエリート。13歳でオーディションに合格した半年後には、ドラマの主演に抜てき。ジャニー社長と一緒にジャニーズJr.のオーディションで審査員を務め、弱冠16歳でおよそ120人のJr.をまとめるに立場に就いた。ゴールデンタイムに放映されていた「8時だJ」(テレビ朝日系)で、大先輩芸人・ヒロミと司会を務めたのも、このころだ。
「タッキー伝説は、オーディションに受かった日に始まりました。その日に、V6のコンサートにバックダンサーとして出たんです。ジャニーさんの『長野(博)に似てるよ』という一言で決まったものでしたが、その初ステージで予想外のことが起こっています。長野本人が、『滝沢くん、僕に似てるって言われてるんです』と紹介したら、客席から『キャー』『エー?』『違うーっ!!』と批判の声が飛んだ。といってもタッキーに対する批判ではありません。初披露された滝沢があまりにも可愛らしかったため、長野の発言のほうにブーイングが起こったんです」(アイドル誌編集者)
驚いたのは、長野本人。Jr.に光を当ててあげようとした優しさが裏目に出てしまった。
「その後、ジャニー社長はタッキーを猛烈プッシュ。V6がデビューする前に、ジャニーズの関連会社の取締役レベルの関係者に、『この子がそうです』と紹介しています。これが滝沢の入所およそ半年後のこと。本人は『えっ、俺、V6になるの?』と慌てたようです」(前出・アイドル誌編集者)
滝沢がこれを勘違いだと知るのはしばらく経ってから。ジャニー氏は「V6のメンバーになる長野はこんな顔」であることを伝えるために、そっくりだった滝沢を大事な場に連れて行っただけなのだ。それほど激似だった滝沢と長野。アイドル時代の滝沢は、食通で知られる長野からオススメのお店をしょっちゅう教えてもらっていたという。
すでに、プロデューサーとして新しい道を歩んでいるタッキー。立場が変わっても、現役アイドルと育んだ絆は変わらないことを願いたい。
(北村ともこ)