古くは80年代のたのきんトリオ(近藤真彦、野村義男、田原俊彦)に始まり、今なおジャニーズタレントの先輩から後輩へ受け継がれている事がある。それはドッキリ。ジャニーズ合宿所やプライベートの飲み会、コンサートや番組収録の楽屋・稽古場ほか、その場所・内容を問わず、ドッキリが仕掛けられる。
ただのいたずらだが、時にはトラウマとして残るものもある。ジャニーズJr.の4人組ユニット「ふぉ~ゆ~」の松崎祐介は、今も心から消えないドッキリを仕掛けられている。
「事件は11年前、嵐のコンサートツアー先のホテルの一室で起こりました。同ツアーには、Jr.の『They武道』の山本亮太、林翔太くん、江田剛が加わりました。彼らがいる前で松崎が、松本潤さんから言われたことに対して『いや、俺は、それ、ちょっとわかんねぇっす』と反抗的な態度を取り、2人はそのまま風呂場に消えて、『痛いっ!やめろっ!』と大げんか。一連の流れを聞いていた大野智さんが風呂場に入って、『おい、おまえ。誰に口きいてんだ。後輩としてありえねぇよな』と、松崎さんにガチ説教を始めたそうです」(アイドル誌ライター)
このけんかドッキリはそもそも、嵐ファミリーに加わったThey武道に向けたもの。松本&松崎による共作だった。
しかし、同室にいたふぉ~ゆ~のメンバーが、たまたま廊下を歩いていた大野をキャッチ。とっさにドッキリに加わるようお願いした。つまり、風呂場の乱入も、松崎への叱責も、すべて大野1人のアドリブだったというわけだ。
「こうこうなると、騙されたThey武道はもちろん、騙したはずの松崎さんもキョトン。大野は普段から優しく、プライベートでは『もうタメ語でいいよ。もう大ちゃんって呼んで』とフランクだっただけに、口のきき方で怒るというフリがきいたそうです。松崎は『これってドッキリじゃないの!?』とひどくうろたえながらも、台本どおり仕事をまっとうしたそうです」(前出・アイドル誌ライター)
シャツをめくって、上半身を露わにした肌に「ドッキリ!」と書いているエンディングまでやりきった松崎。妙な場所でプロ魂を見せたのだった。
ふぉ~ゆ~は、現在再び巻き起こっている第2次Jr.黄金期の波に乗らず、舞台俳優という独自の道を進んでいる。20年を超えるジャニーズ歴は確かなもので、嵐のみならずKinKi Kidsや滝沢秀明ほか、ジャニーズの20年選手からの信頼も厚い。
そんなふぉ~ゆ~のポテンシャルもさることながら、大野のドッキリ乱入に動じることなく呼応してみせた、松本もたいしたもの。あ・うんの呼吸で応じる嵐。さすがとしか言いようがない。
(北村ともこ)