フィギュアスケートの女子に関して言えば、最近のロシア勢の台頭はすごいものがある。ヨーロッパフィギュアスケート選手権では表彰台を独占したにもかかわらず、前世界選手権女王のトゥクタミシェワ選手も14年ソチ五輪金メダリストのソトニコワ選手も、表彰台のメンツには入っていない。ロシア在住経験のある雑誌記者が語る。
「ロシアでは、フィギュアスケートを国家レベルで強化育成しますから強いのも当然です。とはいえ、実は女子のフィギュアスケート人口にはテレビ番組の影響もあるのです。もともとはイギリスで作られた『Stars On Ice』という番組なのですが、スケート人口を増やすことを目的にスケート連盟の協力で製作され、いまや各国でリメイクして放送されています。おなじみの元有名選手が人気芸能人を数カ月間特訓し、フィギュアスケートの勝ち抜き試合を行うという、日本で放送されていた『ウリナリ芸能人社交ダンス部』のフィギュアスケート版ですね」
日本のスケート人口は3000人程度。強国ロシアやアメリカの15万人に比べて桁はずれに少ない。これはぜひ、高橋大輔や織田信成、荒川静香など、人気の元選手たちを登場させた番組を作れば、認知度とともに選手層の増大も期待できるかも?
(芝公子)