3月29日に亡くなったコメディアン・志村けんさんが5月1日放送の連続テレビ小説「エール」(NHK)に登場する。4月24日に更新された番組公式サイトにて、志村さん演じる作曲家・小山田耕三のビジュアルが公開されると、朝ドラファンを大いに喜ばせた。
「昭和時代、数々の名曲を世に送り出した古関裕而と歌手として活動した妻・金子をモデルにした今回の朝ドラ。4月27日から始まる第5週では、二階堂ふみ演じるヒロイン・関内音の真意を確かめようと窪田正孝演じる主人公・古山裕一が、突然豊橋の関内家を訪ねるという展開。そして5月1日の放送で、日本を代表する作曲家・小山田耕三役を演じる志村けんさんが初登場。眼鏡をかけヒゲを蓄え、渋い声で話す動画が公開されるや『役者志村けん、もっと見たかったな…』『最後の姿を大切に大切に見ます』といった歓声があがりました。一方で志村さんの風貌に『いかりやさんを思い出す渋さ』『長さんみたい』『志村さんも長さんのように役者としても絶対成功できたはず』といった声も寄せられています」(テレビ誌記者)
志村さん演じる小山田は、裕一の類まれな才能を見抜き、コロンブスレコードの専属作曲家に推薦しながらも、自分の地位が脅かされることに怯えるという役どころ。コントとは全く違うシリアスな演技に、今は亡き、俳優・いかりや長介を重ね合わせる人が多かったようだ。
「いかりやさんは1985年に『8時だョ!全員集合』(TBS系)が終わると、俳優に転向。1987年には大河ドラマ『独眼竜政宗』(NHK)に出演して頭角を現すと、火曜サスペンス劇場『取調室』(日本テレビ系)シリーズや月曜ミステリー劇場『弁護士猪狩文助』(TBS系)シリーズに主演。1999年『踊る大捜査線 THE MOVIE』で日本アカデミー賞最優秀助演男優賞を受賞するなど、俳優として確固たる地位を築きました。今回、志村さんのビジュアルも含めた哀愁を漂わせる演技が、いかりやさんを彷彿とさせたのでしょうね」(エンタメ誌ライター)
気になる「エール」の今後について、前出・エンタメ誌ライターが続ける。
「今後、小山田役を演じる志村さんのシーンは、そのままオンエア。それ以降は、台本を変更。代役を立てずに、ナレーションをうまく使って出演する形を検討しているようです」
朝ドラ「エール」が、まさに生前の志村さんのラストショット。見逃せない。
(窪田史朗)