「東京マラソン2020」でフジテレビのメインキャスターを務めるなど、スポーツキャスターとしても活躍を続けている関ジャニ∞・村上信五。現在、「月曜から夜ふかし」(日本テレビ系)、「ありえへん∞世界」(テレビ東京系)など多数の番組でMCを務め、“ポスト中居”の呼び声も高い。
地上波のレギュラー番組を掛け持ちできるのは、仕切り能力が高く、話術が達者だからにほかならない。ただ、「それだけではない」と言うのはテレビ番組制作会社のディレクターだ。
「村上さんはとにかく、気づかいに長けています。某番組スタッフさんとの会食に、関ジャニから村上さんと横山裕さんが招かれたとき、村上さんはお相手に手土産を用意した。何の打ち合わせもしていなかった横山さんは手ぶら。すると村上さんは『これ、僕と横山からです』と渡したそうです」
横山はその瞬間、「こいつ、めっちゃカッコええやん」と思いながら、その場の雰囲気を壊すまいと話を合わせたという。村上が長きに渡って地上波で多数のレギュラーを持ち続けられるのは、共演者はもちろん、裏方への配慮があってのことだろう。
「関東勢に比べると仕事が少ない関西ジャニーズJr.は、ハングリー精神のかたまり。村上さんが常に気配りを欠かさないのは、Jr.時代に会得した術だといえるでしょう。03年からおよそ10年にわたってレギュラー出演していた関西ローカルの『モモコのOH!ソレ!み~よ!』(カンテレ)を卒業したときは、お世話になったハイヒールモモコさんに高級ワインをプレゼントして、食事会をみずから開いています。16年に『ヒルナンデス!』(日テレ系)を卒業したときは、共演者、制作、美術、技術、照明さんといった全スタッフに差し入れをしたといいます」(前出・制作会社ディレクター)
演者ではなく、若手の番組プロデューサーやディレクターといった“次代を担う制作者”の接待こそが生き残る道であると気づいたのは20代。その早熟ぶりが、今の地位を築き上げたといっても過言ではない。
(北村ともこ)