人気講談師・神田伯山が5月29日に放送された「問わず語りの神田伯山」(TBSラジオ)にて、妻から離婚を切り出されたことを明かした。
きっかけは、伯山の妻がプロデュースしているユーチューブ「神田伯山ティービィー」にて、久しぶりに無観客で講談を演じたところ、納得のいく出来にならず、「冷房が効きすぎてオオカミの鳴き声がうまくいかなかった」など妻にネチネチ当たったことだと言い、最初、妻は聞かないふりして仕事をしていたものの、愚痴を続ける伯山に「もういい加減にしてよ」と一喝。続けて、「あのね、私いろいろ我慢してきたけど許せなくなった。もうあなたとは別れます」と離婚を切り出されたという。
妻は、子供が持っていた豚の人形を投げつけ、「もう一緒にいられないから、あなたが出ていくか、私たちが出ていくか」と迫り、「親権は私がもらいます。悪いんだけどこの子はあなたに育てられないから、私が育てる」と言い渡されたと告白した。
そして「あなたといるメリットって何なのかな?」と問われ、伯山は「確かにないなあ」と思ってしまった。そこで夫婦喧嘩の仲裁をこれまでも頼んできたジェーン・スーに相談したところ、その日はメールを読んでいる気配がないなど、答えを得ることができなかったという。
その後、自分といるメリットの答えが見つからぬまま、妻に会いに行った伯山。「一生懸命考えたんだけど、分かんなかった。俺といるメリットって無いのかもしれない」といった瞬間、妻は「それでいいの」と一言。伯山は「それでよかったんだ!」と絶句し、「私にはメリットがないかもしれないけど、それでもあなたと一緒にいる。それをわかってほしいの」と話した妻に「ああ、そういうことか」と大いに納得したという。
これを聞いたファンからは、《面倒な旦那のフォローをいっぱいしてきた、奥さんの気持ちわかるなあ》《遠回しな言い方だけど、伯山のこと好きだから傍にいることを分かってほしいんだよ》《奥さんの言動が、昔話みたいでいい話》など、伯山の妻の行動に賛同する意見が相次いでいる。
神田伯山は100年ぶりの講談ブームを巻き起こした立役者と言われ、師匠であり人間国宝の神田松鯉からは、一門の最高傑作と評されている。コンプライアンス無視の毒舌も有名で、今年、松之丞から大名跡である伯山を襲名した。
「伯山夫人の古舘理沙さんは、元大手出版社で年収数千万円以上のベンチャー社長をターゲットにした雑誌の編集をしていたそうです。その後、会社を辞め、落語の興行師として活動していたときに出会ったのが伯山。初めて見たときに伯山のスペクタクルな講談に魅了されたといい、後に結婚することに。現在まで“チケットの取れない講談師”と呼ばれるようになった伯山のマネジメントやプロデュースを一手に担っています。番組でも“友達が1人もいないからカミさんにばかり話を聞いてもらって、ウザがられている”とたびたび話題にしていますが、今回の離婚話も公私ともに自分にとってなくてはならない存在である理沙さんを、いかに大切にしているかという伯山なりの必死のアピールだったのでしょう」(芸能記者)
犬も食わない夫婦喧嘩も、100年に1人の逸材が語れば、立派な人情話になる?
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