8月26日放送の「植物に学ぶ生存戦略4 話す人・山田孝之」(NHK・Eテレ)が「番組史上最強の出来栄え」と話題になっているようだ。
この番組は、植物のおかしな生存戦略をクスッと笑える擬人化表現で山田孝之が無表情で説明。アシスタントの林田理沙アナもまた無表情を貫き、質問したり納得したりするシュールで異色な教養番組となっている。
この日の放送では、あえて人間や動物などに踏まれるような場所を選んで生息する異端の美学を持つ「オオバコ」を、スキンヘッドのおじさんに擬人化。林田アナにピコピコハンマーを持たせて叩かせ、オオバコの根が土の中に深く広がっていることを解説する際には「おじさんも今年で55歳。いつリストラされてもおかしくない年齢ですが、奥様と子ども2人を育てるために会社にしっかりとしがみついています」と説明。
また、キノコに擬態してキノコバエを呼び寄せ繁殖を図る日陰植物「ハラン」では、林田アナがファンであるという岡田将生が登場。山田自身をハラン、林田アナをキノコバエ、岡田将生をハランが擬態したキノコとして「私は岡田将生の連絡先を知っている。なんなら林田さんと3人で食事に行くこともできる。私の交遊関係は魅力的なんです」と説明。見事に林田アナ=キノコバエを「幻惑」して見せた。
そしてもっともシュールな擬人化となった「シロツメクサ」では、「ジャンベさん」という社会的地位がとてつもなく高いという架空の男性を登場させ、新内閣発足時の記念撮影を思わせるイラストを見せながら「(ジャンベさんは)周りを同志で固め、1つの強い集団のように見せています」と解説。さらに、イラストのジャンベさん以外の人々の顔をすげ替え「うっかり失敗した時は、周りにいる仲間たちが責任を取っていなくなり、すぐに新しい仲間が入ってきます」と説明したのだ。
「また、『シロツメクサとジャンベさんの大事な関係者』として『1、仲間』『2、ウィンウィンのパートナー』『3、外部の優秀な人材』と書いたフリップを登場させるなど、視聴者がドキドキする場面があまりにも多く、『番組史上最強』の声があがったのではないでしょうか。NHKの進化を強く感じました」(女性誌記者)
山田でなければ成立しない、すばらしい番組だったことは確かだろう。