コロナ禍で外出する機会が少なくなり、運動不足、食べ過ぎ飲み過ぎ、食事抜き、ストレス、自律神経の乱れなどに陥っていませんか?
糖尿病専門医である銀座泰江内科クリニックの泰江慎太郎院長によると、それらはすべて血糖値上昇の要因になるのだとか。血糖値上昇に気を付けるべきなのは糖尿病患者だけのイメージがありますが、実は痩せている女性も気に留めるべきなんだそう。それは糖尿病予備軍の、食後だけ血糖値が上がる「隠れ高血糖」の可能性もあるためです。
隠れ高血糖とは、“食後の短時間だけ”正常範囲を超えて急激に血糖値が急上昇する状態のこと。糖尿病はもちろん、心筋梗塞や脳梗塞のリスクが上昇し、がんや認知症の誘発にも関係することが分かっているのだそう。さらに、血糖値の急変動による集中力の低下、イライラ感が出たりすることもあるというのです。
過度なダイエットなどで痩せている女性は、脂肪だけではなく筋肉の組織まで減っている心配があります。筋肉が少ないと、血液中から十分にブドウ糖を取り込んでエネルギーに変えることができず、血糖値が急上昇しやすくなるのだそうです。
もし隠れ高血糖が疑われる場合、どうすればよいのでしょうか? 泰江さんは、血糖値を急上昇させやすいご飯やパンなどの糖質より、先に野菜や肉、魚を食べる他、舞茸を食べる「舞茸ファースト」を推奨しています。
舞茸には、血糖値の上昇を抑えるα-グルカン、β-グルカンやキノコキトサンなどの食物繊維、トレハロースなどが複合的に含まれている上に、インスリンの働きをよくして血糖値の上昇を緩やかにするMX-フラクションも含まれています。さらに、次の食事後の血糖値上昇も抑える「セカンドミール効果」もある好適な食材なんだとか。
日本糖尿病療養指導士で管理栄養士の望月美希さんは、「塩麹舞茸」というメニューを推奨しています。これは、舞茸と塩麹とオリーブオイルを和えるだけの簡単レシピ。そのままおかずとして食べる他、あんかけやスープの具材にしてもいいのだとか。
舞茸は1年中スーパーなどで手に入るため、冷凍庫に常備しておき、賢く食事に利用したいですね。もちろん、適度な運動や睡眠も大切。コロナ禍はまだまだ続きそうですが、「隠れ高血糖かも……」と心当たりのある人は、ぜひ実践してみましょう。