誰にでも、“他人から入り込まれたくない私だけの世界”がありますよね。一方、相手の個人的なことを知りたくないこともあります。このあたりの距離感を上手にとれたら、恋愛上手になれますよ。
では、ほどよい距離感の居心地のいい女性になるにはどうすればいいのでしょうか?
「覆水盆に帰らず」という諺を思い出してみてください。これは、こぼれてしまった水は元に戻せないという意味で、一度起きてしまったことは元には戻らないということを指します。一度見てしまった相手の姿はもう見なかったことにはできません。一度聞いた言葉を聞かなかったことにはできません。そうやって考えてみると、相手との距離を保つには、簡単に自分を見せないことともいえます。
初対面では、まずは“嫌われないこと”が大事。なので、自分の本心を出し過ぎないことです。まだお互いのことをあまり知らないわけですから、多少は社交辞令的な会話があるとしても“嫌われない”ことを優先してください。
知り合って時間が経ってからも、相手の過去の恋愛についてしつこく聞いたり、LINEの返事がなかなか来ないとごねたり、相手を責める暴言を吐いたりしないこと。「そんなこと私はしない」と思っている人でも、本気で好きになると感情を抑えられなくて、ガンガン本音で話してしまうことがあるので要注意です。
ガンガン話したくなるのは、心が穏やかではないときです。そんなときには、指先で胸の真ん中あたりをさすってください。クルクルと円を描くようにです。これで、心がだいぶ落ち着きます。
深呼吸もしてみてください。大きく息を吸って6秒間息を止める。次に息を吐ききって6秒間息を止める。吸うより吐くことをより意識しながら、数回続けてみてください。これも心が穏やかになります。
こんなふうに、自分に合う“心を落ち着ける方法”をいくつか知っておくと、いざというときに感情が爆発しないで済みますよ。余計な爆発は、ふたりの距離感を壊すだけ。なにもいいことがありません。
ふたりの距離を縮めるのは、比較的慎重にしてください。ただし、慎重になり過ぎて、仲良くなる階段を昇るのを忘れないようにね。カップルによって距離感もいろいろです。相手とやりとりをしながら、自分たちらしい距離感を目指してくださいね。
安藤房子(あんどうふさこ) 恋愛心理研究所所長。離婚を機に日本初の恋愛カウンセラーとして独立。メールカウンセラーの草分け。心と身体両面からのアプローチで婚活・恋活女子を応援。著書は韓国・中国でも翻訳出版。心理テストの作成やメディアでMCとしても活躍中。