カラオケ評論家に言わせると、カラオケがうまくなる最高の秘訣は「『えがお』で歌うこと」だそうで、結果はすぐ出るそうです。今回は、顔であなたを作り変える実体験を楽しんでいただきます。こちらも結果はすぐ出ます。
(写真は“晴顔”と“雨顔”。それぞれをじっと見つめてみてください。どんな気持ちですか?)
■“晴顔”と“雨顔”があなたを作る
顔にもいろんな顔がありますよね。大きく分ければ「いい顔」と「悪い顔」ですが、もちろんこれはイケメンとか、美人とかという“顔の造作”のことではありません。“顔の表情”のことです。「いい顔」とは、「えがお」に代表される「プラスイメージの顔(表情)」。そして「悪い顔」とは、泣き顔のような「マイナスイメージの顔(表情)」 です。ここでは“晴顔”と“雨顔”に分けておきましょう。
“晴顔”とは、「えがお」はもちろん、「元気顔」「幸せ顔」「希望顔」「夢見顔」「ドヤ (自慢)顔」など、前向きで明るい“顔の表情”全般を指します。そしてもう一方の“雨顔”とは、「泣き顔」「不安顔」「悩み顔」「憎しみ顔」「悲しみ顔」「疑い顔」 などなど、暗くてイヤな“顔の表情”のことです。
これまで「えがお」の効用を説く本はありましたが、効き目があるのは「えがお」だけではありません。「えがお」に限らず、「ドヤ顔」でも「夢見顔」でも、様々な“晴顔”は、その顔に応じた素晴らしい変化をあなたにもたらします。一方で“雨顔”は、あなたに深刻な害悪をもたらします。
それでは、実際に【実体験】で確かめましょう。
■まず、“晴顔”から。
自分の最高の「えがお」を作ってみてください。楽しくなくても、うれしくなくても結構です。つまり、「作り『えがお』」です。「感情に先立って、まず“晴顔”から作る」のです。
いかがでしょうか?「えがお」を作ると、心が楽しくなりませんか?心が優しくなりませんか?心がほんのりとしてきませんか?「えがお」のままで、「オレはもうダメだ」と考えられますか?「あいつ絶対許さない」と考えられますか?「もう死にたい」と考えられますか?「『えがお』になっても、何ともないよ」という方はもうひと頑張り。思いっきりマユ毛を引き上げて、口も思いっきり開けてください。半端じゃなく徹底的に大笑いしてみてください。いかがでしょうか?
“晴顔”は「えがお」だけではありませんね。“作り晴顔”をすれば、即、その気分になります。やってみてください。
■さて今度は“雨顔”
疑い・悩み・憎しみ・悲しみ・不安、それぞれの“作り雨顔”をしてみてください。それぞれの“雨顔”に対応した気持ちがわいてきます。“雨顔”を作ると「今晩、あの人と食事に行こう」とか、「お休みはディズニーランドに行こう」とか、そういった楽しい気持ちは浮かんできません。それどころか、“雨顔”は、あなたに最悪の変化をもたらします。憎しみ顔で、「今晩、誰と飲みに行こうか?」 と言っている男はブキミ。泣き顔で、「明日は給料日だ」 と言っている人はワケがわかりませんし、悩み顔で「人生は素晴らしい」と考えている人も信用できません。
■【実体験】で納得したら、即、実践!
この実験からわかるのは、「“作り晴顔”をすれば、その“晴顔”にふさわしい“健康”や“幸せ”や“夢”が実現してくる」ということです。“顔の表情”は、そのまま私たちの心に反映し、人生に反映するのです。実際に、いろんな“作り晴顔”で試してみてください。その効き目が、ただちに確認できます。たとえば、ほんの一例、
「元気顔」…心や体を元気にしたい時など。
「希望顔」…楽しい将来を考えたい時など。
「ハッピー顔」…イヤなことを幸せに変えたい時など。
「やったー顔」…ハツラツとして生きていきたい時など。
この“顔パワー”、利用しない手はありません。私はいつもやってます。
私は、これからもこのコーナーで、「えがお」だけではなく、広く“晴顔”がもたらす様々な“顔パワー”の効用を、ご紹介していきたいと思っています。お楽しみに!!
●プロフィール
なかむら・かつひろ1951年山口県岩国市生まれ。早稲田大学卒業後にNHK入局。「サンデースポーツ」「歴史誕生」「報道」「オリンピック」等のキャスターを務め、1996年から「ワイド!スクランブル」(テレビ朝日系)ほか、テレビ東京などでワイドショーを担当。日本作家クラブ会員。著書に「生き方はスポーツマインド」(角川書店)、「山田久志 優しさの配球、強さの制球」(海拓舎)、「逆境をチャンスにする発想と技術」(プレジデント社)、「言葉力による逆発想のススメ」(大学研究双書)などがある。講演 「“顔”とアナウンサー」「アナウンサーのストップ・ウォッチ“歴史館”」「ウィンウィン“説得術”」