【日航機墜落から40年】あの人気俳優が歌うCMソングは、坂本九さんの持ち歌だった
1985年8月12日、群馬県多野郡上野村の高天原山山中(御巣鷹の尾根)に墜落した日本航空123便。乗客乗員524名のうち520名が死亡。日本史上最悪の航空事故だった。
この事故の犠牲者の中には、「上を向いて歩こう」や「見上げてごらん夜の星を」、「明日があるさ」などの大ヒット曲で知られる人気歌手であり俳優の坂本九さん(当時43歳)もいた。
当時、結婚14年目で2人の娘にも恵まれた妻で女優の柏木由紀子は、これまであまり、坂本さんの死を口にすることはなかった。
しかし、事故から40年目を迎えた8月9日、「情報7daysニュースキャスター」(TBS系)にVTRで出演し、坂本さんへの想いを語った。
きっかけとなったのは、坂本さんの遺作となった「心の瞳」だという。ただ、この曲が坂本さんの歌唱によって世に流れたのは、ほんの数回。けれども、偶然にこの曲を聴いていた音楽教師が、生徒の合唱会で採用され、今では、中高生の合唱曲として広く知れ渡っている。その生徒さんたちからの手紙が、日本中から柏木の元に届き、励まされたという。
番組の中で、坂本さんの楽曲が流れた。大ヒット曲「上を向いて歩こう」や「心の瞳」などと一緒に紹介されたのは「ステキなタイミング」。これは、アメリカの歌手が発表した「Good Timin'」の日本語版。坂本さんのレパートリーとして、ステージで歌われていた曲だった。
「『ステキなタイミング』が流れた途端、真っ先に浮かんだのは、現在小栗旬によって流れている柔軟剤のCMでした。その中で『この世で一番肝心なのは、あなたのハミング~♪』と歌っているメロディーが『すてきなタイミング』でした。坂本さんの持ち歌だったことをはじめて知って驚きましたね。『上を向いて歩こう』は、今でも耳にしますし、『心の瞳』は音楽の教科書に掲載されています。しかも現在は、小栗がCMの中で替え歌として口ずさんでいる。坂本さんの歌は、今でも広く人々の心に残っているんだということを実感しました」(芸能記者)
数々の名曲を世に残した坂本さん。その功績は、決して途絶えることはないだろう。
