上沼恵美子「好きな人だけに『どうぞ』じゃ物足りない」松本人志“配信復帰”めぐる発言が波紋
タレントの上沼恵美子が、ダウンタウンの松本人志が独自の配信プラットフォームで活動再開したことに関してテレビで語った自身の発言が、松本ファンの反感を招いた件について振り返った。
上沼は11月16日放送の「上沼・高田のクギズケ!」(読売テレビ)で、松本が新たにスタートさせた有料会員向けネットサービス「DOWNTOWN+(ダウンタウンプラス)」に言及。自身のYouTube経験を踏まえて持論を述べた。
「松本さん、ダウンタウンはテレビのど真ん中で日本一になられた方。その方が今度、自分のステージを作って、有料でダウンタウン大好きっていう方だけに見てもらうって形をとったでしょう。ここでちょっと私の経験談ですけど、私の場合は地上波落ちぶれ果てて、YouTube始めようかなと思ってやったんですけど。そんな私でもテレビで一応活躍した人間として、テレビって好きも嫌いもなく見られてるって言うのかな。YouTubeは好きな人だけ見てくださってる。それはテレビで活躍した人間にとったら、寂しいなと思う。というのを1年ぐらい前に感じて、YouTubeやめようと思ったの。(中略)なんか手応えがないというか。テレビの一番黄金期で働かしてもらった、私なんて端の方やけど、ダウンタウンなんか頂点で。その人が自分のことを好きな人だけに『どうぞ』というのはちょっと物足りんって。私だって経験して初めて分かったけど、なんか物足りないねん」
しかし、この発言に対してネット上では賛否が殺到。上沼は翌日のABCラジオ「上沼恵美子のこころ晴天」に生出演し、改めて真意を説明した。
「寂しい」「物足りない」という発言については、「自分の感情を言ってしまった。ちょっとスイッチがおかしかった」と釈明。テレビで戦ってきたタレントとして、スタジオの緊張感や観客・スタッフのリアクションの存在が大きいと語り、
「ダウンタウンさんなんかスゴい方やから、そういうスタッフの笑顔、喝采、スタジオの天井の高さ、そういうのも含めて、全部が細胞の中に染み渡ってる。だから、松本さんも最初は寂しく感じませんかねっていうことを言った」
さらに、
「テレビは視聴率がある。私はやっぱりピリッとしたテレビで生きてきた、勝負させてもらって数字を上げてきた人間なんで。テレビという魔法の電波に乗っかって在籍してた時代が何十年とあるから申し上げただけ」
と、テレビへの強い思い入れを明かしている。テレビ誌ライターはこう語る。
「上沼と同世代の明石家さんまも“テレビに育てられた恩がある”としてYouTubeに進出していません。昭和・平成を代表する大御所タレントに共通する価値観なのかもしれません。また、吉本興業を退所してYouTube中心に活動する元雨上がり決死隊・宮迫博之も『最終目標は地上波復帰』と公言しており、SNS全盛時代でもやはりテレビの存在は大きいといえます」
ただし、ダウンタウンプラスは、松本を迎えるテレビ局がない中、“ようやく得た復帰の形”とも言える。それに水を差すように聞こえたことが、ファンの反感につながったようだ。
また、上沼がやっていた、自宅のキッチンやリビングで撮るYouTubeとは異なり、ダウンタウンプラスは高い天井の広いスタジオで収録。ゲストにはみちょぱ、山田邦子、清春などテレビと遜色ない顔ぶれが並ぶ。
そのため、上沼の“真意説明”も松本ファンには完全には受け入れられていないようだ。
(木村慎吾)
