フィギュアスケートのGPカナダ大会がシニア戦のデビューとなった本田真凜選手。10月27日のSPでは、曲を変えて9月下旬に振付けをしたばかりの新プログラム「ザ・ギビング」を試合で初披露したが、ジャンプでの転倒をはじめミスを重ね、52.60点で10位となった。FSでは驚異の底力で挽回し、125.64点を取って総合で5位と挽回したものの、浜田美栄コーチにはことのほか怒られたという。
「浜田コーチは温和な性格で、理不尽に怒ったりするタイプではありません。その浜田コーチを怒らせ、しかもそれをマスコミにも隠さないとは、よほどのことがあったんでしょう」(スポーツライター)
浜田コーチは穏やかな笑みを浮かべつつ、「いつも言っていることですが、なかなか懲りないので。私は近所のおばちゃんじゃなくて、コーチなので。アスリートとしては粘着質なところがなさ過ぎて、落ち込んでいるように見えても、次の日になったら忘れるタイプ」「練習が合格点を付けられないので、まずはちゃんと練習してやることを覚えてほしい」など、辛口のコメントを浴びせたようだ。
「本田の練習嫌いは有名ですが、“私は近所のおばちゃんじゃなく”とコーチに言わせてしまうあたり、いかに真凛がコーチの言葉に耳を傾けていなかったか、それを浜田コーチがどれほど腹に据えかねていたかがわかります。本人に再三、口を酸っぱくして言っても伝わらなかったために“本田は実際に失敗して学ぶしかない”と割り切ってシーズンに臨んだのでしょう。マスコミはポスト真央などといって大騒ぎしていますし、本人も五輪を目指したいと言っていますが、まだシニアデビューしたてで、女子フィギュア界にとって重要な選手にはなっていない。この機会にあえてマスコミの前で厳しい言葉を出すことで、今後の奮起をうながすというコーチの戦略でしょう」(前出・スポーツライター)
“練習不足”でも5位に入れる力を持つ本田選手なのだから、浜田コーチの“親心”の言葉をしっかり心に刻み付け、シーズン後半で大きく成長してくれることを望むばかりだ。
(芝公子)