起源は江戸時代に遡る日本の食文化である「年越しそば」。一方で、2009年に「さぬきうどん振興協議会」が提唱した「年明けうどん」がゆるやかに定着の兆しを見せている。
昨年は、コシがない「飲み物」のような「博多うどん」が関東に上陸。20年ほど前の「讃岐うどん」ブームにより、国民食として定着して以来、改めてうどんに脚光が集まっているのだ。
郷土愛あふれる讃岐出身ライターに聞いた。
「香川県では、“年越しうどん”を食べるのですが、年明けうどんというより、1年中食べている感覚ですね。日本全国にうどん食が浸透していくのは嬉しいですが、そろそろ、“食べ方”も定着してくるといいんですが」
なんでも、博多うどんだけでなく、コシが自慢の「讃岐うどん」も“のど越し”を楽しむものなんだとか。
「麺の角のエッジやコシを喉で感じながら食べるのが讃岐の食べ方ですね。だから完食するまでにせいぜい2~3分。まあ、食べ方は人それぞれでいいんですが、それでいて『どこどこはうまい、まずい』なんて話しているのを聞くと、『わかってないなぁ』と思ってしまいます」
これが、ブーム発起人の『月刊タウン情報かがわ』元編集長・田尾和俊氏が『言語化』し、地元民に認知された「正しい讃岐うどんの作法」らしい。
「ただ、正月のお餅じゃないですけど、喉に詰まらせてしまう“危険な食べ物”にうどんがなってしまうのは困るので、できる範囲で実践していただけたら」(前出・讃岐出身ライター)
2018年は真のうどんの楽しみ方を知る「うどん元年」になりそうだ。