仕事上、新人を育てることはたやすいことではありませんよね。世代だけでなく、意識やライフスタイルも違うとなると、教育をしていても「そんなはずじゃなかった」とお互いにストレスが溜まってしまうことも。そんな、上司から見た今ドキの新入社員の“困った”事例をみていきましょう。
■「教えてもらっていないんですけど…」
上司や先輩に教えてもらっていないことはやれなくていい──そんな意識で仕事をする若者に、「ホトホト呆れてしまう」という意見があります。「考えて、自分で仕事を取っていけ!」と言っても、今ドキの新人は何をすればいいか分からず、手取り足取り教えてもらわないと仕事ができないようです。「憧れの先輩のために、自分にできることはどんどんやっていこう!」と後輩が試行錯誤するという、かつての日本社会にあった、先輩と後輩の関係性が薄れてきているのかもしれませんね。
■「発熱したので休みます」
仕事の状況をみて「休んでも大丈夫か」を判断してもらおうとするのではなく、最初から休むつもりで、権利のように「休ませてください」と連絡する若手が増えました。電話ではなく、LINEやメールで済ませてしまう人も多いようです。上司も「体調が悪くても出てこい」とは言えませんので、ちょっとのことでもすぐに休んでしまう“頑張れない”若者には困ってしまうという声もよく聞こえてきます。
■「みなさんにも伝えてください」
例えば、仕事を休むのに一人の上司にだけ連絡をし、当日打ち合わせ予定だった関係者や仕事を一緒に行う予定だった人には一切連絡をしないことが多いようです。「偉い人に伝えて、トップダウンで連絡してもらえばいい」という考えなのかもしれませんが、当日仕事を一緒にする予定だった人にとってはやや寂しい現実ですね。
3つの事例を紹介しましたが、もちろん、昔ながらの「がむしゃらに頑張れ!」の鍛え方がよいとも限りませんし、上司側が寄り添って、お互いに心地よく仕事ができる方法を探っていくことも大切でしょう。新人側も、「そんなのおかしい!」と権利ばかりを主張するのではなく、上司の思いを汲み取り、お互いに歩み寄る必要がありそうです。
時代によって考え方は異なる──お互いにストレスを溜めないためにも、このことは、どの年代でも心に留めて過ごしたいですね。
(Nao Kiyota)