2月2日に台湾の台北アリーナで開催されたMr.Childrenのコンサートに、嵐の櫻井翔がお忍びで駆け付けていたという。当初はガセネタと思われていたが、翌3日には台湾のメディアが台北・松山空港から帰国する櫻井の姿を掲載。情報が本物だったことが分かり、嵐とミスチル両方のファンを喜ばせている。
台湾メディアによると、現地の熱心な嵐ファンが帰国のタイミングを予測して松山空港で待ち伏せ。そこに櫻井がスタッフ二人を引き連れて現われ、自分でチェックイン手続きを済ませ、足早に出国審査場へと消えていったという。空港で撮影された画像はすでにSNSで拡散されており、Tシャツにキャップとサングラスというラフな格好にはファンから「いつも着ているのと同じ服!」といった感想が伝わっているようだ。
そんな現地からのスクープに嵐ファンが喜ぶ一方で、台湾のエンタメ事情を知るアイドル誌のライターは、今回の記事が示す課題を指摘する。
「これが日本なら、ファンが空港で櫻井の撮影に成功したとしても、その画像をネットに拡散させることはありません。ジャニーズファンの間には様々な暗黙の了解が鉄のルールとして存在しており、肖像権保護を訴えるジャニーズ事務所の方針に逆らうような真似をするファンはいないからです。それに対してアジア圏のエンタメ分野では、タレントは街なかでファンに写真を撮られてナンボ。むしろ空港や駅で積極的に姿をさらすことが『ファンサービス』とされているのです。だから今回も現地のファンは当然のファン行動として櫻井の画像を拡散したにすぎず、そこに悪気はありません。そんな文化差は、ことジャニーズ周りでは埋めることは相当に困難でしょう」
昨年9月に行われた、関ジャニ∞にとって初の海外公演となる台北公演でも、メンバーが空港の到着ロビーから車に乗り込むまでの一部始終を撮影した動画が拡散。動画ではガードマンがメンバーにぴったりくっついているものの、撮影を制止する様子はなく、“撮影フリー”状態になっていることが分かる。この調子では人気絶頂の嵐を台湾に送り込むことなど不可能で、08年のアジアツアーを最後に海外公演を行っていないのも無理はないようだ。
「台湾では日本から数多くの女性アイドルグループが現地公演に遠征していますが、到着時の出待ちはもちろん、なぜか宿泊先も知られており、いつの間にか先回りしたファンにホテルの玄関で再び出くわすのです。ただ台湾のファンは総じてマナーが良く、アジア圏では常識となっている出待ちと撮影を別にすれば、コンサートで暴れたり特典会で暴言を吐くような厄介ファンはいないので、アイドル側も意外に演りやすいのです。ジャニーズの場合は肖像権の問題があるので同じようにはいきませんが、韓流の男性グループは普通にバンバン撮影されてますよ」(前出・アイドル誌ライター)
来年末の活動休止を前に、一度くらいは台湾で嵐メンバーが撮影されまくるくらいのサービスをしても、バチは当たらないのではないだろうか。
(白根麻子)