タレントの坂上忍が4月17日、自身の公式ブログ「綺麗好きでなにが悪い!」を更新し、緊急事態宣言が解除するまでの間、個人収入を寄付する方針だと宣言した。
新型コロナウイルスの感染拡大が続く中、坂上は「一回こっきりの…お知らせです」と題したエントリーにおいて、「ボク、タダ働きをすることに決めました」と書き出し、「正確に言うと、緊急事態宣言が発令されてから解除されるまでの間、どれぐらいの期間になるかわかりませんが、ボクが得る収入はなにかしらの形で寄付をさせて頂くことに決めました」と決意を示した。
寄付を決断するに至った経緯として、「新型コロナウイルス問題が起きてからというもの、『バイキング』の場所に立ち続けていることに、どこかで違和感を覚え、座りの悪い状態が続いておりました」「もちろん情報番組として発信し続ける、国家権力を国民の皆様が監視する為の、ささやかな橋渡し的役割ということは理解しているのですが、どうにもこうにも、その理由だけでは足りない気持ちになってしまいまして…」と心情の変化を語った。
また、寄付をあえて公表したことについては、「寄付文化が根付いていない日本に於いては充分意義があると、ボクはおもっています」と主張しつつ、「公表せずとも寄付を含め、なにかしらの形で貢献している方をボクはたくさん知っています」とも言及。自らの寄付の公表によって他のタレントや著名人に対して「心なき派生がないことだけを、お願い申し上げます」と呼びかけている。
「緊急事態宣言が出た後もテレビ番組の収録ができているのは坂上のように情報番組を任されている一部のタレントや、報道番組の出演者くらいでしょう。坂上と『ダウンタウンなう』(フジテレビ系)で共演するお笑いコンビのダウンタウンですら、“ヒマな状況”となっていますから、情報番組としての役割を理解しつつも、テレビに出演し続けられる自身の境遇に考えるところがあったのかもしれません。ネットではこの太っ腹な坂上の寄付宣言や、あえて公表したことへの説明に対して、『国民として素直に感謝します。本当に素晴らしいことだと思います』『とても意義のあること。こう表明することで日本でも寄付について考え、寄付する人間が増えていけばいいなと強く望みます』との感謝の言葉や、『安倍晋三よりはるかに人間ができている。2割しか給料をカットしない政治家よりはるかに立派です』といった指摘もありました。コロナ禍において必要な情報を番組から国民へ発信し続けるだけでも立派な社会活動だとは思いますが、寄付をも表明したことで多くの称賛が寄せられています」(テレビ誌ライター)
寄付をするという決意のみならず、それを表明することによって他のタレントに迷惑がかからないよう配慮した点もまた、坂上のきめ細かなキャラクターが感じられるものだったと言えるだろう。
(木村慎吾)