6月15日放送の報道バラエティ番組「情報ライブ ミヤネ屋」(日本テレビ系)の中で、東京の歌舞伎町を中継していた女性リポーターが一般男性に危うく殴打されかけるシーンが流され、視聴者をひやりとさせた。
新型コロナウイルスの感染が再び拡大しつつある新宿の繁華街から中継していた東ふきリポーターを突然のアクシデントが襲った。スクランブル交差点を背にしながらカメラを向いている最中、東リポーターの背後には赤信号の大通りを物々しく渡り、取材陣の方へ一目散に近づいてくる男の姿が見え、すぐに一触即発の空気に。
男は東リポーターの顔付近に手を振り上げるような動きをすると、その後も何かを訴えながら執拗に取材を妨害。カメラマンもアングルを変えて男が映らないように配慮したが、乱入行為は続き、カメラが揺れるシーンも見てとれた。
すぐに歌舞伎町からの中継映像は中断され、MCの宮根誠司もスタジオから心配そうに「大丈夫?なに?文句言われたの?」とコメントしたが、アシスタントの林マオアナウンサーも詳しい状況については分からずじまい。スタジオに困惑した空気が流れていた。
ネットではその後のリポーターやスタッフの安否を心配する声が殺到していたが、読売テレビ総合広報部の発表によれば、不審な男はすぐに現場から立ち去り、取材陣に実害もなかったため、警察に通報することはしなかったという。また、当時の同番組による取材も普段通りに正規の方法で行っていたとし、男が何をしたかったのかなどは分からない状況だとしている。
「映像を確認すると、男は酔っているのかと思わせるほど、若干ふらふらと歩くような様子であり、東リポーターの顔付近に振り回した手も何かを掴み取ろうとするような不審なものでした。いずれにしても刃物や武器になるようなものではなく、東リポーターに万一の事が起こらなかったことは幸いです。しかし、ネットでは、東リポーターに近付こうとするこの不審な男を、その場にいたはずの他のスタッフが誰もすぐに止めようとしなかった点に注目が集まり、『もう少し早く中継スタッフが助けに行かないとダメです。ひとつ間違えたら女性リポーターは大怪我してたかもしれません』『カメラの後ろにいる人は何をやってたんだろう…?』『中継どうのこうのよりもリポーターをちゃんと守ってあげてほしい』との声が。また、現場からすぐに去って行ったという男性には詳しく事情を聞くべきだったとの指摘も出ています」(テレビ誌ライター)
コロナ禍では、営業自粛要請を出されていたパチンコ店や繁華街の様子などを取材するメディアが増えていたが、最近は経済的な影響を含む様々な事情から、ピリピリしたムードに包まれ始めているのも事実だろう。
物騒なトラブルに巻き込まれることのないよう、リポーターの安全面への配慮は徹底してほしいところだ。
(木村慎吾)