女優・清原果耶がヒロインを務める朝ドラ「おかえりモネ」(NHK)の第113話が10月20日に放送され、俳優・浅野忠信の歌う「かもめはかもめ」にネットでは涙腺崩壊コメントが殺到した。
宮城県気仙沼市の離島に生まれたヒロイン・永浦百音(清原)が、気象予報士の資格を取得。故郷の役に立ちたいと奮闘する姿を描いたこのドラマ。今話では、船を買う息子の亮(永瀬廉)のために、東日本大震災で行方不明になった最愛の妻・美波(坂井真紀)の死亡届を提出する決心を固めた新次(浅野)が、永浦家の皆の前でハンコを押す。
ためらう新次に、「(ハンコを押しても)なかったことになんか、なるわけねぇだろ。新次、おめぇは幸せになっていいんだよ」と背中を押す百音の父・耕治(内野聖陽)。新次は妻・美波のカラオケの十八番「かもめはかもめ」を絞り出すように歌い、「ありがと。さよなら」と感謝の言葉を述べ、ついにハンコを押すのだ。
このシーンに、ネット上では「浅野忠信、魂の演技だぁ」「ほんと言葉が出ない。朝から泣く」「“かもめはかもめ”を聞くたびに浅野忠信の名演技を思い出して泣くんだろうな」といったコメントが上がっている。
「後に続く『あさイチ』(NHK)では、鈴木奈穂子アナが目に涙をためて『もう戻れないけれど、永浦家のみんなに見届けられて‥‥』と、言葉を詰まらせながらコメントしていました」(芸能ライター)
「かもめはかもめ」は、1978年に研ナオコがシングル曲としてリリース。作詞・作曲をシンガーソングライターの中島みゆきが手掛けたことでも知られる名曲。脚本を書いた安達奈緒子氏は、この曲への思いをインタビューで答えている。
「安達氏はこの曲を選んだことについて『もともと、とても好きな歌でした』としたうえで『愛する人を思いながら、それでも自分は離れてゆかなければならない。悲しくて寂しいけれど、どこか自分の生き方に誇りを持っているような、そんな歌詞がとても好きでした』『歌なんか(でごまかされねぇからよ)と言っていた新次さんですが、美波さんの“歌”はやっぱり最後に彼の背中を押すものだったと思っています』と話しています」(前出・芸能ライター)
朝ドラ視聴者の涙腺崩壊を誘ったこの名曲。カラオケで歌う人が急増することは間違いないだろう。
(窪田史朗)