人気ユーチューバー・ヒカルによる中堅芸人への激怒騒動に関し、2月13日放送の「ABEMA的ニュースショー」(ABEMA)で、「高度な炎上商法」である可能性を紹介した。
ヒカルは2月4日に自身のYouTubeチャンネル内にアップした動画の中で、とある中堅芸人に対する怒りをぶちまけ、大きな話題となった。それによれば、会食で同席した「40代くらいの中堅芸人」から、1時間にわたってユーチューバーを見下すような嫌味な発言を受けたとし、「ユーチューバーは所詮、芸能人の真似事で落ちこぼれ」「YouTubeなんて、もう2~3年で終わるから、今のうちに稼いでおいたほうがいい」などといった言葉もあったという。
このヒカルによる“告発”を受け、ネット上では「ヒカルを怒らせた中堅芸人って誰?」などと関心が高まる中、お笑いコンビ・アルコ&ピースの平子祐希や、さらば青春の光・東ブクロらが、ラジオ番組やYouTube上で、自ら“犯人”として名乗り出る大喜利合戦が勃発。ほかにも、トータルテンボスが公式YouTubeチャンネル内で、この「中堅芸人が誰なのか」を推理する動画をアップするなど、芸人界隈で大きな注目が集まっていた。
そんな矢先、ヒカルは同10日に更新したYouTube動画内で、再びこの話題について言及。「真っ先に言わせてもらいたいのが、本当に僕が未熟でした」と反省の言葉で切り出し、「僕って、怒る動画がバズる習性があって。正直それに甘えてたというか、それを利用しようって気持ちもありました」と、“怒り”を配信した意図を正直に語った。
一方で、世間を騒がせている「中堅芸人」の実名を明かすことは控え、その芸人本人から「これ以上騒ぎを大きくすることはやめてくれ」との連絡があったことも告白。「当事者とは和解して、これについては何も言わないというふうに決めました」とし、今後は同一件に関しては扱わないことを決めたという。
すると、「ABEMA的ニュースショー」に出演した元週刊SPA!副編集長・田辺健二氏は、この一連の騒動について「“中堅芸人”の特徴は無茶苦茶(沢山)ある。これはいろいろ見つけても誰一人として特定ができない。これがトップユーチューバーだからなせるワザ。つまり、誰も実害は受けずに収益だけはものすごく上がっている。これこそが高度な炎上商法」と分析。続けて、「この中堅芸人は本当に実在するのか? と思ってしまうほどの炎上商法だ」とも語った。
「同氏が指摘するように、ヒカルが怒りをぶちまけた2月4日の動画は、46分という長尺にもかかわらず、128万回もの再生回数を記録。さらに、10日の謝罪動画『連日ニュースになっている芸人さんの件について』に至っては、230万回もの再生数を叩き出しました。ヒカルのチャンネルで200万回を超えた動画は1月18日にアップしたものが最後で、中堅芸人とのいざこざを巡る話題が、チャンネルに久々のヒットをもたらしたのは事実です。
しかも、この中堅芸人がもしも実在しないのであれば、ヒカルが今後、このテーマを封印しさえすれば、余計な情報や憶測を広めずに収束させることも可能に。ネットでは、この中堅芸人が本当に実在するのかと指摘した田辺氏に対し、『確かにちょっと違和感はあった』『YouTubeではよくあることだと思う』『多分、芸人たちの間でもそんな人はいないと気付いたでしょう』などと様々な反響が寄せられていました」(テレビ誌ライター)
なお、今回の一件については、2ちゃんねる開設者のひろゆき氏が放送に先んじて2月12日に配信したYouTube動画の中で、「僕はヒカルさんのことを優秀だと思ってるんです。なぜかっていうと、『そんなこと言った芸人はいないんじゃないの?』って思ってるんですよ。世間がザワザワして、ニュースになって、謝罪動画が200万再生とかいってるんですよ。僕は、ヒカルさんならそれをやりかねないと思っていて」と、田辺氏と同様の見解を示していた。
果たしてヒカルの口から“真相”が語られる日は来るのだろうか。
(木村慎吾)