今年8月に3年前のクラブホステスへの性加害を報じられ、ドラマや情報番組、複数のCMなどを降板した俳優の香川照之が12月6日、歌舞伎俳優・市川中車として13代目市川團十郎白猿襲名披露の歌舞伎座「十二月大歌舞伎」で俳優復帰した。
香川のみならず、歌舞伎界の女性スキャンダルは、枚挙にいとまがない。今年だけでも、同舞台の主役である海老蔵あらため團十郎白猿は、独身ではあるが連日のように複数女性との交際が報じられた。また、、中村芝翫は4度目の不貞疑惑が報じられ、現在、妻でタレントの三田寛子とは別居中との報道も。
それでも、歌舞伎役者として舞台に立つことには、影響がないように見える。それゆえ「梨園は、女性問題に甘い」と、世間からたびたび言われているのだ。
「その理由は、江戸時代に歌舞伎界で生まれた『女遊びは芸の肥やし』という言葉だろうと思います。歌舞伎の世界は、男役者だけで構成されていますから、当然、女役も男が演じるわけです。演目によっては、かわいらしくてチヤホヤされる町娘。男をたぶらかす女、嫉妬に狂う女の姿などを演じます。そんな女性を演じるにあたり、女形は花柳界などの女性から酌をする所作、髪を整える仕草、男を誘惑する時の目の動きなどを学んでいました。一説には、それがいつの間にか“女性と浮名を流すのも芸のうち”というような意味に置き換わった、とも言われているようです」(芸能記者)
「女遊びは芸の肥やし」などと甘やかされてきた歌舞伎界のモラルが問われている。