ドラマ「正義の天秤 season2」(NHK)がついにラストを迎えた。主演は、2021年のseason 1に続いてKAT-TUNの亀梨和也。医師から転身した天才弁護士役を演じ、ある冤罪事件に巻き込まれた恋人の悲劇に苦しみながら、チームを率いて数々の難事件の真相を暴いている。同じ「ルーム1」に所属する後輩弁護士役を演じるのは、Kis-My-Ft2の北山宏光。北山はグループからの脱退、ジャニーズ事務所の退所が報じられているだけに、ジャニーズ所属タレントとしては本作がラストになる可能性が高い。
一方の亀梨は、今年、ジャニーズタレント歴が四半世紀(25周年)のアニバーサリー。KAT-TUNはスタートダッシュから上々で、亀梨はこの10年以上、ドラマや映画、舞台はほぼ主役。押しも押されもせぬ人気俳優だが、過去には1度オファーを断った作品がある。「妖怪人間ベム」(日本テレビ系/11年)だ。
同作は、1968年に放映されたテレビアニメの実写化ドラマ。人間になることを願う妖怪人間のベム、ベラ、ベロの戦いや哀しみを描いた。初の発表から50年以上たった今なおリメイク漫画が制作、イメージキャラクターに起用、編集された映像の配信などで愛される名作だ。亀梨は、そんな超国民的アニメの主役のベムを演じられる自信がなかったため、一度はオファーを断った。
ところが、米俳優のジョニー・デップと映画監督のティム・バートンとの会食でマインドが変わった。ジョニーはティムと一緒に、1から役を作りあげる。紙ナプキンを使って、落書きをしながら、楽しみながらキャラクターを作っていくのだ。
「亀梨の目の前で、2人が紙ナプキンに自由な発想を書き合いながら、枠にとらわれないキャラクターを創りだしていく光景が繰り広げられたんです。2人にしか作れない世界観とキャラクターが完成される現場に居合わせることができて、亀梨の熱量が上がった。結果、ベムという難役を受けたんです」(芸能ライター)
ジョニーとティムの共作映画といえば、「シザーハンズ」「チャーリーとチョコレート工場」「アリス・イン・ワンダーランド」などいずれもメガヒット。亀梨版「妖怪人間ベム」は、平均視聴率15.6%、最高視聴率18.9%の高い数字をマーク。こちらも爆当たり。亀梨は「ダーク・ファンタジー」ドラマ史にも名前を刻むことができたのだった。
(北村ともこ)