脚本家で演出家の三谷幸喜氏がお笑い界の中で「役者として伸びると思う」芸人をランキング形式で発表。1位に輝いたのはコント職人として知られるバイきんぐ・西村瑞樹となった。
「三谷幸喜が思う、この人絶対に役者として伸びると思うお笑い芸人」ベスト5が発表されたのは、9月21日に公開されたテレビプロデューサー・佐久間宣行氏のYouTubeチャンネル「佐久間宣行のNOBROCK TV」でのこと。
普段から演技に慣れ親しんでいるコント芸人のコットン・きょん(3位)、ラバーガール・大水洋介(2位)といった面々が並ぶ中、三谷氏は「もしかしたら意外に思われるかもしれないですけど、僕はもう、この方は本当にスゴいと思ってる」と相方・小峠英二ではなく、“じゃない方”の西村を1位に指名して、その理由をこう語った。
「なんでスゴいと思ったかというと、洗剤のCMで、漂流して無人島に流れ着いて、小峠さんと2人でイカダで戻ってきて、汗臭いドロドロになった服を生田斗真さんが一瞬にしてサーっと洗剤でキレイにするシーンがあったんですけど、その時の西村さんの芝居がものすごいリアルだったんですよ」
バイきんぐと俳優・生田斗真が出演した「アリエール」のCMを見て衝撃を受けたというのだ。三谷氏は続けて西村を絶賛する。
「このCMを改めて見ると、小峠さんはずっと小峠さんなんですよ。西村さんはものすごい真剣に命かけてやってる感じがスゴいんですよ。本当に漂流してきた人に見えるし、本気でワーってやってる感じが心を打つんですよね」
バイきんぐのネタを何度も見てきた佐久間氏が「何も考えてないような怖い役がスゴい上手いんですよ」と西村の特徴を語ると、三谷氏も「多分、何も考えてない。本当に良い役者ってそういう事のような気がするんですよね」とうなずいていた。
「バイきんぐのネタでは、とにかく小峠のキレのあるツッコミを際立たせることがメインなので、西村はそれを上手く引き出すようなクセの強い人物に扮することが多い。ただし、それを1位に挙げた三谷氏のセンスには『CM見たけど、あの短さで才能を見抜くってすごいな』『さすが細かいところまでよく見てらっしゃる』とする声が見られた一方、『たしかに西村の壊れた人間の演技には引き込まれる』と納得する意見もありました」(エンタメ誌ライター)
何よりも心強い三谷氏の推薦を受けたことで、西村は芸人、キャンプの他に、「3つ目の収入」につながるかもしれない。
(木村慎吾)