「今シーズンSPですごく満足いく演技ができていない。今まででいちばんの演技をしたい」「出るからには自分の目標にしている五輪を目指したい」
フィギュアスケート全日本選手権(12月21-24日)の直前インタビューで、そう意気込みを語った本田真凜選手。五輪代表選考がかかったこの試合に向けて猛練習を重ね、試合前のインタビューでは「自分では1カ月間、思うような練習ができた」と語っていたが、結果は7位。GPシリーズで実績のない本田選手にとって、五輪出場の条件を満たすには全日本での優勝しかなかった。
「フィギュアスケートがわからない視聴者のなかには、本田選手は優勝して五輪出場が目指せると思っていた人もいたのではないでしょうか。しかし、フィギュアスケートのファンが見たら、まず優勝はありえない立場でした。もちろん、目標を高く掲げることは大切ですが、現実離れしたコメントに首を傾げるスケートファンもいました」(前出・スポーツライター)
試合終了後には「目指していた演技ができずに悔しい。やってきたことが間違っていたのかもしれない。気持ちの整理がついたら、またスケートを頑張りたい」と涙した本田選手。同年代のライバルたちが五輪に、四大陸選手権に、世界選手権に選抜され、水をあけられた事実には、ショックが大きいに違いない。
しかし、練習嫌いでも上位につけられる実力の持ち主であることも事実。ちやほやするマスコミに翻弄されることなく、しっかり練習を積んで、才能を開花させてほしいものだ。
(芝公子)