平昌五輪のフィギュアスケート女子シングルで4位入賞を果たした宮原知子選手。地道な練習を繰り返して身に付けた確実性の高い演技に定評があり、ついたあだ名は「ミス・パーフェクト」。そんな宮原のパーフェクトな演技の秘密が、3月4日放送の「情熱大陸」(TBS系)で明かされた。
「宮原選手を7歳の頃から指導している濱田美栄コーチに密着した回でした。自身は全日本の10位が最高成績という選手だったのですが、教えることにその才能が開花し、『スケートコーチは天職』だと語っていました」(スポーツライター)
今や世界からも優れた指導者として注目され、世界の有名なコーチたちを講師に招いたセミナーに呼ばれるほど。そんな濱田コーチの独自の指導法が、ジャンプの教え方にあるという。
「ジャンプを教える時に、ループジャンプから徹底的に教えるそうです。ループジャンプは難易度が真ん中くらいですが、右足から跳んで、右足で着氷することで、体に正しい軸の保持と回転を覚え込ませることができるのだそうです。最初にその感覚をしっかり叩き込むことで、他のジャンプも安定するという理論です。“ブレない体とブレない心を持ちあわせる者だけが強くなる”というのが彼女の持論です」(前出・スポーツライター)
宮原が、特にジャンプで安定した演技ができる背景は、そんな指導にあったというわけだ。とはいえ、同じ濱田コーチのもとで学ぶ本田真凜選手は、天性のものは持っているものの練習嫌い。それもあってか、宮原選手のような安定性はない。濱田コーチの指導はもちろんだが、やはり「ミス・パーフェクト」は、練習の虫である宮原選手の努力に与えられる称号なのだ。
宮原選手には、今後も名伯楽である濱田コーチと二人三脚でさらなる高みを目指してほしい。
(芝公子)