お笑いコンビ・サンドウィッチマンの富澤たけしによる五輪開会式生中継でのブラックジョークが、あまりの風刺の効きっぷりでNHKから注意を受けていたという。7月27日配信の記事で「FLASH」が報じた。
富澤は7月23日、国立競技場にて催された開会式を生中継で伝えるNHK特番「東京2020オリンピック開会式直前スペシャル」に出演。聖火ランナーに関するトークの中で、「やっぱり僕の中で1つプランがあって」と切り出し「色々あって辞任・解任した人が勢ぞろいするんですよ。その炎上の炎がこう行くんじゃないか。聖火台に」と五輪開催までの組織委員会によるドタバタ劇を痛烈にイジるジョークをぶっ込んだ。
これには相方・伊達みきおも「やめろやめろ。違う炎だ、それは。ちゃんとした炎をあげましょう。すみませんね」と困惑しながらのツッコミに。ネットを始め、SNSでは一連のやり取りに大盛り上がりとなったが、FLASHによれば、富澤は放送終了後にNHK側から怒られてしまったのだという。
言わずもがな、NHKは総務省が管轄する放送協会であり、民間が運営するテレビ局とは異なり、五輪の人事を巡る炎上騒動をジョークにして笑うことは許されない立場にある。しかし、同誌は番組制作関係者の証言として「現場にいたスタッフは『よく言った!』とおもしろがっていましたけどね」とも伝えており、NHK内にも富澤の風刺の効いたトークに思わず口を緩めてしまう支持者もいたようだ。
「サンドウィッチマンといえば、日経エンタテインメントによる『いちばん好きなお笑い芸人ランキング』で2位・明石家さんまを大きく突き放す1位となっており、2018年から3年連続でトップを独走中。漫才やコントのネタだけでなく、その人間性も愛されている国民的お笑いタレントです。
今回の痛烈すぎるブラックジョークにNHKから注意があったとの報道に対しても、ネットからは『ブラックユーモアも時には大事です』『サンドウィッチマンはファンの数も半端ないし、世論とイコールなので、NHKも無下にできない。軽いお叱り程度で済むのはサンドウィッチマンの人徳もある。さすが、あっぱれ発言!』『ウケ狙いもあったのだろうが、言うべきことをしっかり言ってくれたと思う』『視聴者から徴収した受信料で制作した児童向け教育番組で小山田圭吾を使い続け、今さら慌てて番組を差し替えたNHKに富澤を説教する資格があるのかね』『富澤さんの好感度がむしろ上がりました』『これぞお笑い芸人! 真骨頂!』など好意的な反応がズラリ。
中には『あまり人気のない芸人だったら、NHK永久出禁だったかもしれない』『富澤さんのキャラじゃないと成立しないボケ』といった声もあり、同じく社会風刺や政治ネタを得意とするウーマンラッシュアワーの村本大輔が同様の発言をしていれば、異なる事態となっていたかもしれません」(テレビ誌ライター)
ズバ抜けた人気はダテではなかったようだ。
(木村慎吾)