タラソワコーチがロシア男子選手に「羽生結弦を見習え!」と苦言

 フィギュアスケート2018‐2019シーズン初戦の「オータムクラシック」で見事優勝を飾り、新シーズンでも活躍が期待される羽生結弦選手。その芸術性の高さや難易度の高い技術に挑む姿勢について、ロシアのタラソワコーチも自身のインスタグラムで大絶賛しており、彼女の羽生選手へのリスペクトは、ロシアの男子選手にも影響を与えているという。

「タラソワコーチが、羽生選手を例に出して、ロシアの選手たちを叱責したのです。今シーズンからフィギュアスケートはルールが変更になり、GOE(出来栄え)の評価の幅が広がりました。結果、いたずらに質の悪い四回転ジャンプをたくさん跳ぶより、難易度は低くてもより質の高いジャンプを跳んだほうが、得点が高くなるケースが多くなったのです。そのルール改正を受けて、ミハイル・コリヤダ選手をはじめとしたロシアの選手たちが難易度の低い演技に勤しむことに注意を促したのです」(スポーツライター)

 コリヤダ選手は、9月22日に行われた「ネペラ杯」に出場したが、SP、FSともに四回転ルッツを三回転ルッツに変更。四回転ルッツが跳べるのに回避するといった“挑戦しない姿勢”がタラソワコーチは許せないというわけだ。

「タラソワコーチは、羽生選手はルール改定があってもオータムクラシック大会のSPでは四回転トゥループ、サルコウを、FSでは四回転ループ、トゥループ、サルコウをしっかり跳んでいます。それだけでなく、重いケガをしていた時も2本の四回転をしっかり跳んで見せる男の中の男だと絶賛し、男子スケート界をリードする彼の姿勢を学ぶように苦言を呈したんです」(前出・スポーツライター)

 羽生選手のように、技術と芸術性、完成度が一体となった演技を目指せるのはごく稀な例だともいえる。しかし、そんな羽生選手を見つめてきたタラソワコーチだからこそ、羽生選手のような選手がロシアから育ってくれることを願ってやまないのだろう。

(芝公子)

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