フィギュアスケートGPシリーズで高得点をあげ、優勝を重ねた紀平梨花選手。そのトリプルアクセルが大きな注目を集めているが、紀平選手の武器はそれだけではない。12月3日放送の「報道ステーション」(テレビ朝日系)に出演した織田信成が、紀平梨花選手のジャンプがISU(国際スケート連盟)の審査基準を示す“教科書”で紹介されているのだと語ったのだ。
「フィギュアスケートは今季からルールが変更になり出来栄え点とも呼ばれるGOEがプラス5からマイナス5までと幅広い尺度で評価されるようになりました。織田によると、そんな審査の手引きにもなる、ジャンプのGOE加点について解説した審査員用のビデオで、紀平選手のジャンプがGOEのつく良い例として紹介されているというのです」(スポーツライター)
今季から変更になったルールでは、ジャンプのGOEのポイントとして、【1】ジャンプに高さや距離があること、【2】良い踏み切りと着氷、【3】初めから終わりまで無駄な力が入っていないこと(連続やコンボではそのリズムも含む)、【4】ジャンプの前のステップ、予想外や創造的な入り方、【5】踏み切りから着氷までの身体姿勢が良いこと、【6】要素が音楽に合っていることが挙げられているが、この【1】の高さと距離のあるジャンプについて、紀平選手のジャンプがよい例なのだという。
「織田が言っているのは、シーズンに入ってからの審査員向けにアップデートされたビデオなのかもしれません。ISUが7月に発表したGOEの解説ビデオは、公式HPから見ることができますが、こちらには紀平梨花選手は出ておらず、【1】には羽生結弦選手のジャンプが例に挙げられています。ほかの項目もハビエル・フェルナンデス選手、エフゲニア・メドベージェワ選手、カロリーナ・コストナー選手などトップ選手が出てきます。宮原知子選手もスピンで出ていました。紀平梨花選手がシニアシーズンデビューにして、すでにトップ選手と肩を並べるような選手であることを証明していると言えるでしょう」(前出・スポーツライター)
紀平梨花選手にはGPファイナルでも、お手本のようなジャンプを披露してほしいものだ。
(芝公子)