人気バンド「RADWIMPS」の野田洋次郎が、〈人間は新型コロナウイルスより害悪〉と言わんばかりのツイートを投下した。
野田は3月30日未明、「世界中でどれだけ大気汚染、環境破壊、動物の絶滅を食い止めようと叫んでも経済や人の欲望が優先されロクに進むことはない。でもなんてことはない。未知のウィルスによって地球も自然も今みるみる元気を取り戻している。この星にとって一番の害悪、菌は人類なんだと痛感させられる」とツイート。文脈から〈未知のウィルス〉が新型コロナウイルスを示すのは明らかで、パンデミックによって経済活動が制限されていることで、地球や自然が元気を取り戻していると主張しているようだ。
「コメント欄には野田の主張に同調して《地球の自浄作用》とか《共感出来ます》といったリプも少なくありません。しかし、地球にとって人間は害悪という言説は昔から使い古されており、人間が滅べば地球は元に戻るという考えは終末論そのもの。影響力ある人気アーティストが、手垢のついた終末論を語ることに危惧する人も少なくありません」(週刊誌記者)
そんな野田に対しては、新型コロナウイルスに関する言説がブレているとの指摘もあるという。
「野田は3月15日、新型コロナウイルスの脅威と闘うすべての人に向けて作ったという楽曲『Light The Light』をネット配信で披露。同ウイルスの発生源で、アメリカに抜かれるまでは世界最多の感染者数に見舞われた中国で先行無料配信していました。このように人々に『がんばろう!』とエールを送る一方で、唐突に終末論を繰り出す変わり身には、熱烈なファン以外には理解不能ではないでしょうか」(週刊誌記者)
人間は地球にとって害悪だが、それでもあきらめずに頑張ろうというメッセージには、どんな思いが込められているのだろうか。
(白根麻子)